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朝日新聞が民主主義・選挙を大切だと思ってなく、体制側擁護の新聞だと分かる記事。

2021年3/21の小金井市議選で、開票立会人が不正の有無を見定めるために投票用紙をしっかり吟味していたら選挙結果の確定が明け方までかかった。

 

それがこの記事。WEB魚拓は取れなかった。


https://www.asahi.com/articles/ASP3Q2CWMP3PUTIL03L.html

 

記事中では、同じ開票立会人の感想「日付が変わる頃には終わると思っていた」を載せたり、「開票が確定しないので記者が1人また1人と帰っていった」とか、「同日開票の千葉県知事選は12時過ぎには開票作業がほぼ終わっていた」とか、開票立会人のしっかりした確認作業を迷惑行為やそれに近いものと印象付ける書き方をしている。


この記事の書き方は21世紀初頭から始まった総務省の開票作業の方針、スピード開票に沿った書き方。言うまでもないが、開票業務で最も大切なのはスピードではなく、不正がないかどうか。スピード開票の方針は最も大切な不正のチェックをおざなりにしてでも、開票を早く終わらせることを重視している。


さて、小金井市議選が例として出てるので、これを材料に開票立会人のチェックを考えてみよう。


小金井市有権者は10万人。投票率が約40%だったので4万枚あまりの投票用紙があったことになる。開票立会人は10人だから、1人あたり4千枚の投票用紙を確認せねばならない。


開票作業は9時から。最初は各投票所から集まってきた投票用紙を完全にごっちゃにして、どこの投票所の投票用紙か絶対に判別できないようにしてから集計を始める。こんなことせず、投票所ごとの投票結果が分かれば、他と著しく異なる投票傾向が出た場合に原因の究明がやりやすくなるのに、そういうことはする気がないようだ。


期日前投票も当日の各投票所の投票用紙もごっちゃにする作業があるので、集計して500票の束になった投票用紙が開票立会人の元へ来るのは9時半頃。とは言え、投票用紙の束はまだまだ少なく、本格的に立会人の元へ次々運ばれてくるのは10時くらいから。そこから深夜12時くらいまではキリよく見積もって2時間。開票立会人はおおむねこの時間内に投票用紙を確認することを求められる。


1人あたり割当投票用紙4千÷2時間


で計算すると開票立会人が1時間で確認せねばならない投票用紙は2千枚。投票率40%だからこの枚数だが、投票率60%になれば1時間に3千枚確認せねばならない。1時間に2千枚の投票用紙を確認する場合、1枚に費やせる時間は、


3600秒÷2千で1.8秒


これで意味のある確認作業になるとは冗談が過ぎよう。時間を最大限に利用して9時ジャストから確認作業が始まると考えて3時間で計算しても、


4千÷3=約1333、3600÷1333=約2.7


投票用紙1枚の確認に費やせる時間は3秒ない。


この計算で分かる通り、開票立会人がちゃんと投票用紙を吟味すれば、確認作業が明け方までかかるのは当たり前のことなのだ。


今までありとあらゆる選挙で、開票立会人はちゃんと票をチェックしてこなかったと言えるが、それは日本に不正選挙はないと言う先入観や思い込み、不正防止作業の重要性の無理解、選挙管理委員会からの要望もしくは指導で「このくらいのスピードでチェックしてください」とのお願いを無批判で受け入れてるところが大きい。


国連には選挙監視団という組織がある。これは取りも直さず選挙には不正が付き物であるからだが、面白いことに日本では外国の不正選挙疑惑が報道されることはない。過去にはサッチャー政権下の国政選挙で不正選挙があったとの疑惑が強くて、無視できない相当数の英国人が抗議活動してたそうだが、日本の大手マスコミで、このことが報道されたことはない。全然報道されないからこそ、開票立会人になる一般人も不正のチェックという意識が希薄になる。それで選管の言いなりになって、投票用紙の吟味がおろそかになる。


今回の朝日新聞もこの路線で、不正のチェックのために開票立会人がいるという大前提には全く触れず、時間をかけた投票用紙の吟味は迷惑行為扱いとして記事を書く。


民主主義・選挙の大切さ、不正はあってはならないことを理解してるなら、今回の記事は


「選挙は不正のチェック・抑止も大切であり、そのためには開票立会人の確認作業をおろそかにして短時間で済ます訳にはいかない。そこで投票結果の確定を早く実現したいなら、なおかつ不正のチェック作業を犠牲にしないようにするには開票立会人を大幅に増員して、開票立会人1人が受け持つ投票用紙の数を減らして充分な吟味ができるようにするべきである」


という結論で締められなければならない。


そうでないのだから、これも偏向記事の1つと見なしていい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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